テレワーカー増加や、社員への携帯電話の支給率も増え、企業からは携帯電話と社内で利用しているビジネスフォンの併用について、多くの相談を受けます。
特に、” 内線の固定電話をやめて携帯電話のみにできないか ” など
携帯電話とビジネスフォンの組合せについての相談が多くあります。
この記事では、法人携帯電話とビジネスフォンの組合せについて、基本的な情報を
書いていますので、参考にしてください。
法人携帯とビジネスフォンの組み合わせ
携帯電話を内線として使うシステムは大きく以下のパターンがあります。
● FMCサービスを使った携帯電話の内線化
● クラウドPBXサービスを使った携帯電話の内線化
● PBXの内線アプリを携帯電話にインストールする
あなたの会社に合った構成選び
クラウドPBXの営業マンは、初期コストが抑えられることをアピールし
電話端末を全てクラウドPBXで構成する提案をしますが
電話工事業者は、PBXの内線アプリを携帯電話にインストールし
PBXを残したオンプレPBX構成を提案をします。
互いに営業的要素が多く、システム比較する情報が
ユーザーにとって分かりにくいのが現状です。
そんな中、” いいとこどりで、新たな技術に対応できる構成 ” を選択できるよう
分かりやすく解説します。
携帯電話のみの構成
ビジネスフォンをやめて、クラウドPBXやFMCサービスの携帯電話のみで、社内電話を構築しようとした場合、以下の点に注意が必要です。
● 電話番号がそのまま使えるか(市外局番 03,06,052などの番号)
● ランニングコストが高くならないか(10年で計算)
● 携帯電話の故障から復旧までにかかる時間は問題ないか
● キャリアサービスのトラブル時の対応について
● 携帯電話の操作性に問題がないか
● 放送設備との連動がないか
● 設定変更などの対応はどうなっているか
項目すべてクリアできれば、携帯電話のみで社内電話を構成することも検討できます。
※電話設備の「コストを大幅削減できる」などの営業トークをそのまま信じず、設備にかかるコスト10年間分を、ご自身で計算してみましょう。
携帯電話と固定電話の組合せ構成
携帯電話のみで、社内電話を構成することが困難な企業が多いのが現状です。
そこで、固定電話と携帯電話の組合せ構成をご紹介します。
クラウドPBXサービスの、携帯電話とIP固定電話の組合せ構成もありますが
今回は、現在お使いのビジネスフォンとFMCサービスの組合せ構成をご紹介します。
【ビジネスフォンとFMCサービスの組合せ構成】
携帯電話を内線のように利用することができるFMCサービスと、現在お使いのビジネスフォンを連携させることにより、携帯電話とビジネスフォンとの間で内線相互通話が可能となります。
携帯電話を増やし、ビジネスフォンの固定電話を減らすことも柔軟に対応できます
トラブル時は、どちらかのシステムは稼働している二重化構成です。
FMCサービスも、別のキャリアサービスと比較しながら、柔軟に変更することが可能です。
コスト比較する時の注意点
クラウドPBX、FMCサービス、ビジネスフォンそれぞれの初期費用や運用コストを、比較するとき、ご自身でコスト比較することを推奨します。
業者からの提案資料は、業者に都合の良いコスト計算になっているケースが多く、あくまでも参考価格程度で扱うようにしましょう。
10年でかかるコストで比較する
電話設備の導入から次の更新までに必要となる、初期費用と運用コストで比較しましょう。
更新期間が分からない方は、平均的な更新期間10年で比較しましょう。
なぜ10年でコスト比較するのか?
● IP電話等はLAN機器も必要となる為、機器の更新期間が短い
● 携帯電話などの故障率も考え、機器修理費用も見込む
IP電話などはLAN機器を必要とするため、LAN機器の更新を5~6年で見込んでおく必要があります。
携帯電話の場合、ビジネスフォンより故障率が大幅に高くなるため、故障の都度、修理費用がどれくらい発生するか、また、10年間で何台買い替えが必要か、確認しておく必要があります。
コスト比較表の項目例
ご自身でコスト比較するのが難しいと言う方は、以下の項目を参考にして
あなたの会社にあわせ項目を追加・削除して使ってください。
【ビジネスフォン】 |
設備更新費用 |
保守費用 |
電話機移設・増設(年間工事費) |
修理・機器交換費用 |
回線費用(ひかり電話等の基本・通話料) |
携帯電話(基本・通話料)※交換費用含む |
【クラウドPBX】 |
初期導入費用 |
端末費用(台数×月額×12か月) |
その他サービス料 |
電話機移設・増設(年間工事費) |
端末の修理・機器交換費用 |
回線費用(ひかり電話等の基本・通話料) |
LAN機器の更新費用 |
上記以外にも、インターネット回線費用に影響がある場合、比較項目に追加しましょう。
まとめ
ビジネスフォン更新を検討されている企業では
このままビジネスフォンを更新していいのか?でも、クラウドPBXには不安があるし
と迷われている担当の方が多くいらっしゃいます。
そんな担当の方へアドバイスをするのであれば
● ビジネスフォンの電話機を最大限減らし、携帯電話を増やす
● 携帯電話の契約を纏める。(ソフトバンク・ドコモ・au)
● FMCサービスとビジネスフォンを連携する
FMCサービスとビジネスフォン連携ができなくても
固定電話を減らし、携帯電話の契約を纏めるだけで、次のステップの準備が整います。
また、大きなコスト削減につながりますので検討してみてください。