社内SE業務

【初級】社内ネットワークの見直しについて

「社内SEになったけど、社内システムの管理以外でやる事はないかなぁ」

「社内ネットワークの事は気になるけど、良く分からないし。。。」

「でも、社内ネットワークで問題あると、すぐ呼ばれるからなぁ」

そんな方へ、社内ネットワークを把握し、問題点を洗い出し、改善するまでのやり方

簡単にまとめてみましたので、参考にしてください。

社内ネットワークの見直しについて

社内ネットワークの現状を把握して、IT資産管理台帳を作成したら
次は、社内ネットワークに関する 問題点を洗い出しましょう。

現状把握が十分でなくても、問題と思うことがあれば纏めておきましょう

社内ネットワークのポリシー(社内ルール)によって変わりますが、ポリシーが決定してなければ、一般的な問題点をチェックしましょう。

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”何が問題か分からない”という方は、下記を参考にしてみましょう

※下記は一部なので、時間をかけて問題を洗い出しましょう

社内ネットワークに関する課題例

● 私物パソコンなどを社内ネットワークに接続している
● サポート終了しているWindowsOSを利用している
● セキュリティ対策されていないパソコンがある
● ファイルサーバーのデーターバックアップがない
● トラブル時のベンダー問合せ先が分からない

私物パソコンなどを社内ネットワークに接続している

最近では、「BYOD(Bring Your Own Device)」という、従業員が個人所有している
パソコンやスマホデバイスを、業務で使うことを取入れている企業もあります。

使い慣れたデバイスで業務できるので、業務効率があがる、企業側の端末購入・維持費の削減、従業員満足度向上につながるというメリットもありますが、デメリットもあります。

・ セキュリティ・情報漏洩のリスク
・ 仕事とプライベートの切替がむずかしくなる
・ 社内ネットワークのポリシー(社内ルール)が複雑になる
・ 従業員のプライバシー保護

一番のリスクは情報漏洩、個人所有のパソコンに顧客情報・機密情報を保存し、紛失・盗難の被害にあった場合や、業務データーをコピーして流出させてしまうような事故は、企業にとって致命的なリスクとなります。

個人所有のパソコンを利用する事は、持ち運ぶことが前提となるので、BYODガイドラインや、ネットワークポリシーがない状況であれば、BYODは禁止する運用を推奨します。

 

サポート終了しているWindowsOSを利用している

Windowsにもサポート期限があります。
サポート期間中は、更新プログラムがマイクロソフトから提供されますが、サポート期限を過ぎるとセキュリティ更新プログラムが提供されなくなり、セキュリティリスクが高くなります。

課題点として、重要度”高”として優先的に改善していきましょう。

【 Windowsサポート期限 】

クライアントOS ライフサイクル開始 メインストリーム
サポート終了
延長サポート終了 サービスパック
サポート終了
Windows Vista 2007/1/25 2012/4/10 2017/4/11 2010/4/13
Windows 7 2009/10/22 2015/1/13 2020/1/14 2013/4/19
Windows 8 2012/10/30 2016/1/12
Windows 8.1 2013/11/13 2018/1/19 2023/1/10

【 クライアントOSの確認方法 】

Windowsマーク横の”ここに入力して検索”に winver と入力して Enter


または、”ファイル名を指定して実行”に winver と入力して Enter

Windowsiのバージョン情報のウィンドウが表示されます。


【Windows10はアップデートでサポート継続】

Windows10は、最新バージョンに保つことで、サポート期間が継続されます。
逆に、古くなったバージョンはサポート終了しており、サポート期間は新しいバージョンのリリースからおよそ18ヶ月(1年半)です。
※詳しくはマイクロソフト社のページをご覧ください。

Windows 10 は年2回、機能更新プログラムが年2回提供されます。最新バージョンをインストールすることでサポートが継続されます。

セキュリティ対策されていないパソコンがある

ウィルス対策の管理ができていない場合、セキュリティ・情報漏洩のリスクは非常に高い
状況になってます。

・ ウィルス対策ソフトが入ったPCを購入したがその後、更新してない
・ 業者からPC購入したが、対策ソフトがインストールされているか不明
・ インターネットでPC購入した分は、対策ソフトを入れてない

対策ソフトインストールの有無、サポート期限切れ、ソフトの種類がパソコンによって違う
こんなケースは対策ソフトを統一し、サポート期限を管理しましょう。

課題点として、重要度”高”として優先的に改善していきましょう。

 

ファイルサーバーのデーターバックアップがない

中小企業におけるファイルサーバーは、NAS(ナス)と呼ばれるネットワークHDD(ハードディスク)を1台または、部門毎に設置しているケースが多い。

ネットワークHDDに保存されているデータは重要度が高く、データ消去やデータ破損が生じた場合、業務に与える影響が非常に大きくなっている。

問題点として、重要度”高”として優先的に改善していきましょう。

ネットワークHDDを冗長化(RAID(レイド)構成)している事で、バックアップされているという方も時々いらっしゃいますが、あくまでもHDDの二重化であって、データのバックアップではないので注意しましょう。

お使いのネットワークHDDに外付けHDDを接続する事が、一番簡単で安価に構築できるので、業者へ相談してみましょう。

予算をとるのが難しいという方は、定期的にPCなどへデータ保存しましょう。

ネットワークHDDの故障で業務が止まってしまい、高額なデータ復旧作業を業者へ依頼したが、全てのデータ復旧をすることができなかったというケースは珍しくはありません。

早めにデータバックアップに必要な予算を確認しておきましょう。

トラブル時のベンダー問合せ先が分からない

下記のようなトラブル時、問合せ先は分かっていますか?

・ 全てのPCでインターネットが接続できない
・ 電話が繋がらない、かけれない
・ パソコンが故障した
・ ファイル共有サーバーにアクセスできなくなった

業者でないと復旧できないトラブルがあった時、どこに問合せしたら言いか分からない

トラブルの際に大慌てしないよう、緊急連絡先リストを作成しておきましょう。

※保守契約がないと問合せが出来ないシステムも社内の課題点として確認しましょう。

【緊急時の問合せ先リスト(例)】

システム 会社名 連絡先1 連絡先2 備 考
販売システム 〇〇○会社 03-****-**** info@abcd.com 鈴木さん(080-***)
社内LAN △△△会社 03-****-**** 保守契約なし
PC・ファイルサーバー 〇〇○会社 03-****-**** info@abcd.com
ひかり電話回線 NTT東日本 0120-000113 24時間365日
電話交換設備 □□□会社 03-****-**** 山田さん(080-***)
複合機 ゼロックス 0120-******

IT担当になった最初に、問合せ先リストを確認しておきましょう。
できれば、事前にシステム毎に問合せ先を電話やメールで確認しましょう。